素晴らしく美しい世界のはしっこに辿り着くことができるのなら、僕はなんだってしますよ。
ある日、白い子はそういうと列車の窓から見える地平線を見つめながら、嘘臭い笑みを浮かべた。
そこにはきっと汚い物なんて何処にもないんです。綺麗な物だけが綺麗なまま、永遠に輝いている場所なんです。
そんな場所あるはずがない。俺は正直そう思ったけれど、今、この白い子を傷つけるようなことはしたくなかったから口には出さなかった。
僕はそこでずっと暮らせたらどんなにいいだろうって思うんです。
本当はそんなこと微塵も思ってないくせに。それはその嘘臭い笑顔ですぐに分かった。
だって、綺麗な物しかない世界はどれほど美しいと思います? この世界では考えられないですよきっと。
でもさ、俺思うんさ。
なにを、ですか?
もしもそこが本当に美しい物だけなら——
「お前は一生そこにはいけない」
だって今のお前はすべて嘘でできている。綺麗な嘘がこの世にないことは皆分かっている。お前も分かってるだろ? なのにお前は嘘をつくことは止めようとはしない。お前、本当はそんな場所に行きたくないんだろ。誰よりも分かっているんだろ? そう言う場所がどれほど退屈か。
そういうと、アレンは綺麗に微笑んだ。
世界のはしっこに辿り着けるなら
もちろん。行く気はさらさらありませんよ。
それは、本物の笑顔。
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