図書室で借りた哲学辞典をまだ返していないんです。
愛
〔羅〕amor〔英〕love〔独〕Liebe〔仏〕amour
愛は精神生活の基本的感情であり、また論理学史上もっとも重要な概念の一つとされ、とくにキリスト教の影響を多かれ少なかれ受けている西洋哲学においては、ひじょうに大事な意味を持っている。
〔ギリシア哲学における愛〕
エンペドクレスは愛と憎しみを宇宙生成の原理とした。万物の根である火、空気、土、水の四元を結合させる愛と、分離させる憎しみが交互に優勢支配的となり、世界史の四期が永劫にくりかえされるというのである。プラトンによると愛は善き物の永久の所有へ向けられた物であり、肉体的にも心霊的にも美しい物の中に、生殖し生産する事を目指す。滅ぶべき物の本性は可能な限り無窮不死である事を願うが、それはただ生殖によって古い物の代わりに常に他の新しい物を残していく事によってのみ可能である。この愛を一つの美しい肉体からあらゆる肉体の美へ、心霊上の美へ、職業活動や制度の美へ、更に学問的認識上の美への愛に昇華させることが、ついに美その物であるイデアの国の認識にいたることが愛の奥義である。プラトニック・ラヴはもとこのように善美な真実在としてのイデアの世界への無限な憧憬と追求であり、心理認識への哲学的衝動である。しかしプラトンは美しい肉体への愛を排除する物でなく、イデアに対する愛を肉体的な物への愛と切り離して考える物でもない。
〔平凡社 哲学辞典から〕
エンペドクレスの考え方は嫌いじゃないけど、プラトンの考え方はちょっと気に入らないなあ。とまず私は思いましたね。でも、愛と憎しみを宇宙の生成原理だとするなんてよく思い付いた物ですよ。普通なら思い付くことできます? むりですね。
哲学というと皆かたっくるしい物を想像しがちですが、こんなふうにエンペドクレスの説を見ていると、堅苦しいというかどちらかというとロマンティックだと思いません? 哲学はこの世の物へのロマンで溢れているんですよ。 といくらいっても、エンペドクレスの後のプラトンの説がまた堅苦しいイメージを引き起こしてくれますが。私も流石にまだ入門者なものだからプラトンのいっていることは分からなかったりします。かなしいね。
トラックバックURL↓
http://sorehakuroineko.blog123.fc2.com/tb.php/292-77d03749


